★Vol.566.真実の歴史!一人の旅の僧侶が勾玉を手渡した!

ある時、二人が話をしている所に一人の僧侶が現れた。その僧侶は旅をしていて、「そちらにいる御仁は何々の姫様ではないか?」と尋ねたが、「私は男であるから姫ではない」と答え、僧侶は「そうか。それならそれで良し」と納得した様子で二人の事を見ていた。人はこれから先も友情を深めつつ、ある事を成し遂げなければならない運命にあった。僧侶は「今はもう、其方が男でも女でもどちらでも良い事だが、私の持っているこの玉をあなた方に預かってほしい。二人の友情の印としてこの玉を受け取ってくれぬか」と頼んだ。見ると、その玉は勾玉で、白と黒の二つで一つになっていた。僧侶は、「これを友情の証¥あかし¥だと思って大切にしなさい。そうすれば、未来永劫方達の国は、たとえ見かけ上、二人が争っていても仲睦まじく最後を迎える事が出来るであろう」と言った。それを聞いた謙信は、「あなた様はどなた様なのでしょう?」と尋ねると、「私は毘沙門天である。私は旅をしている時に幼い頃の謙信と出会った」といい、その僧侶は信玄に、「謙信は実は女性なのである」と明かした。それを聞いた信玄は「謙信が女性であろうがその様な事は全く問題なく、我々はこれからも親友同士である」と驚きもせずに答えた。実は上杉家には呪いをかけられていた。その呪いとは、謙信は必ず男として生きて行かなければならず、もし女であるならば国を滅ぼされ、命も取られるという恐ろしいものであった。そのため、本当は女でありながら男を演じなければならなかったのだ。その魔を祓うためには龍の宝玉を持って来なければなかったが、その地には呪いがかかっており、男でも生きて帰っては来るのは難しかった。女性の謙信には無理難題だったため、信玄が謙信と一緒に取りに行く事になったが、それが原因で病に侵され体を蝕まれてしまうことになる。信玄の「龍の宝玉はお前と俺との友情の証だ」との言葉に謙信は感動し、後に人は同時に出家して僧侶となった。僧侶ならば男も女も無く平等に付き合えるからである。茨の運命を背負いし二人は、今後、事を成し遂げて行くが、この二人の前に、やがて織田信長が現れるのであった。

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